英国史上最大のサイバー犯罪のハッカーを刑務所にぶち込んでヤレヤレひと息ついたのもつかの間、なんと所内のパソコン連講にハッカーが紛れ込み刑務所のネットワークが侵入されるアレレな事態となりました!
このハッカーの名はニコラス・ウェバー(Nicholas Webber)=写真上=。
この人は王室属領ガーンジーの元議員の息子。大学のコンピュータから同級生の居残り処分歴を消して問題となってブラッドフィールド・カレッジを辞め、「Ghost Market」(ウイルスの作り方やクレジットカード情報入手法の情報交換をし、盗んだクレジットカード情報を売るサイト)を立ち上げ手広くネット犯罪を展開し、クレジットカード3500枚から計75万ドル(7000万円)近い金を騙し取った罪で2011年、懲役5年の刑が下った21歳の青年です。被害額は警察が裏をとった額であり、実被害は1500万ポンド(21億円)という人もいます。
ところがあいにく刑務所職員も犯罪歴のことはきちんと把握してなかったようで、IT連続講座に受け入れてしまうんですね。
大学から講師に派遣されていたマイケル・フォックス(Michael Fox)さんもまさかハッカーとは思わなくて普通の受刑囚と別け隔てなく教えていたんですが、ウェバー受刑囚はたちまち刑務所のメインフレームに不正侵入、所内は「大パニック」となってしまうのです。
結局、被害はそれほどなかったんですが、フォックスさん、この責任を被るかたちで刑務所に講師を辞めさせられてしまうのです...。
再就職先も思うように見つからず、現在フォックスさんは「ハッカーなんて誰が知る!」「なんでハックで服役中の人間がパソコンのクラスに座ってるのだ!」「解雇は不当だ」として大学と刑務所を訴えていますよ。
[Daily Mail via CNET via Verge]
satomi(Jamie Condliffe/米版)