色が濃い! 細かさが違う! 立体感がすごい! 第一声が「うおっ(感嘆)」でしたよマジで。
技術の革新は毎回僕らをわくわくさせてくれるものですが、高画素・高精細な4Kテレビにもわくわくしちゃってます。
もちろん「4Kテレビがでても4K解像度のコンテンツがないんじゃ仕方なくない? なくなくなくない?」のご意見はごもっとも。
でも地デジやブルーレイ、PS3ゲームなどのハイビジョン&フルHDコンテンツであっても、ソニーの4Kブラビア「X9200A」はアップスケーリング技術によって4Kのきめ細かい映像にしてくれるんですよ。
東京・銀座のソニービルで4Kブラビアをじっくり視聴してきた身として、自信満々にそう言いきりますよ!
フルHDの映像が、さらに美しく調理されちゃう!
ショールームの3階にある、ブルーレイで再生した同じフルHDの映像を、フルHDテレビと55インチの4Kブラビア(KD-55X9200A)で見比べられるブースについた瞬間、「うおっ」と。
現在のフルHDテレビも綺麗になったと思うのですが、さすが最新4K。素材は同じフルHDの映像なのに、繊細さもさることながら、色の表現力も段違いです。黒は引き締まっているし、白さも輝くような美しさ。共に潰れている&飛んでいる面積が減っています。
誤解を恐れずに言わせてもらうと、古くからのオーディオ機器レビューにある「ヴェールを1枚剥がしたような」的な、詩的表現がしたくてたまりません。これが同じ映像素材なのか...。4Kテレビのほうが立体感、あるよ。その差、とても大きいよ。
拡大すると違いがもっと見えてくる
というわけで4Kの精細さを見てみて! 何度も言いますが、同じフルHDの映像を使っています。
これがフルHDテレビの拡大写真。ピクセルが見えちゃってますし、モアレも発生中。デジカメで液晶テレビを撮ると、こうなっちゃうんですよね...。
対して4Kテレビ。どん。輪郭の太さは変わらず、中間色を自然に作り出して見せています。すごいわー。
さらに拡大してみましょう。こちらがフルHDテレビ。
そして4Kテレビ。ややピントが甘く見えますが、視野いっぱいに画面が広がる位置から見るとまったく気になりません。むしろこの生成されたグラデーションが立体感を生んでいるかと思うと鳥肌が。
他のシーンもごらんください。これはフルHDテレビ。よく見てくださいね。そして下にスクロールを。
こっち4Kテレビ。...ぜんっぜん違います。
何ですかこの艶やかな水滴と、グラデーションの豊かさは。同じブルーレイの映像とは思えず、リモコンの一時停止ボタンを押したら同時にストップしまして。ごめんなさい、疑っちゃって。
アップスケーリングって、上下左右のピクセルの色を混ぜ合わせて中間色としているものだと考えていたんですが、4Kブラビアのそれは違います。
被写体に合わせて細かくチューニングしながら補正・補間している感じ。でもなければこのリアリティは出せないよ...!
新型映像エンジン「4K X-Reality PRO」が美しさをささえてる
視聴させてもらった4Kブラビア(KD-55X9200A)でアップスケーリングを行う超解像エンジン「4K X-Reality PRO」。
ネット配信のSD画質もブルーレイのHD画質も、ソニー独自のデータベース型超解像技術により、圧縮ノイズを減らした上で映像のパターンを分析、シーンに合った色合いの調整を行った上で、4K画質へのアップコンバートを行い、もう一度パターン分析、色合いの調整を行ってくれます。
その結果、映像本来のディテールの復元、圧縮や伝送などで失われた情報までもよみがえらせてくれるんですよ。
クリックしたらもっと大きな画像で見られますよ! ホントは僕の視界そのものをデータにして渡せればいいんだけど。
しかし1枚の画像レタッチでもあれだけ面倒なのに、リアルタイムで秒間60コマも処理しちゃうだなんて。ファンタスティックすぎます、「4K X-Reality PRO」ってば。
ネット動画も綺麗に! YouTubeプレーヤーとしても最上級
4Kブラビア内蔵のYouTubeアプリを使って、80年代の映像と思われるSD画質から、ギズモード編集部がYouTubeにアップロードしたフルHDの映像もチェック。
もともと画質が悪い映像はそれなりの画質ではあるんですけど、パソコンと液晶テレビを接続して再生したときと比べると良好ですし、HDやフルHDソースはハッとするくらい綺麗に!
個人的には1080pの車窓動画にハマりました。ああ、高画素という美しさは癒やしと直結してるんだなって。
4K買うなら今でしょなのか! そうなのか!
似たトーンの面積が広いイラスト的な映像やアニメも「4K X-Reality PRO」の効果は絶大です。名画の4Kコンテンツ出てくれないかな! そしてウチにあるアニメのブルーレイ&DVDを全部見てみたい...。
しかし既存のコンテンツでもここまで綺麗になるとは。出力サイドにおける映像のHi-Fi化は留まることを知らないんですね。いま現在でもSDや720p、フルHDという素材で4Kという味わい深い料理を楽しめちゃうわけで、ピュアな4Kコンテンツを待たなくても大丈夫というのは大きいですよ。
今後テレビを買い換える&買い足すなら、もう4Kに行くしかないのでは。コモディティ化しつつあるフルHDのテレビで帰宅後のリラックスタイムを過ごすより、イノベーション力に満ちた4Kテレビのほうが、限られた人生をより高密度に楽しめる気がしてなりません。うむ。
[4K対応 スペシャルページ]
(武者良太)